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スポーツパフォーマンス研究は、
主要更新履歴
2009.03.31 創刊
最近掲載の論文要旨
1014 ユニバーシアード・ベオグラード大会における日本男子テニスチームのメダル獲得を目指した取り組みと今後の課題
宮地弘太郎(関西国際大学),道上静香(滋賀大学),細木祐子(園田学園女子大学),高橋仁大(鹿屋体育大学)

日本テニス協会が2005年に強化目標に掲げた一つに「アフタージュニアの強化」がある。ユニバーシアードチームとしても大学生プレーヤーが国内で活躍し、大学出身者が世界ツアーを転戦、4大大会に挑戦するといったように、世界でも戦っていける可能性があることを立証していきたい。そのためには、ユニバーシアード大会においてシングルスでメダルを獲得することである。本研究では2009年度ユニバーシアード・ベオグラード大会においてメダルを獲得するために行った強化策、ユニバーシアードチームとしての取り組み、練習方法を紹介する。また男子ユニバーシアード代表がベオグラード大会でメダルを取得できなかった要因として、世界ランキングの低さ、代表選手が外国人選手に比べてパワーが劣る点や基本技術の未熟さ、様々なショットを組み合わせてポイントを取る引き出しの少なさ、海外環境への不慣れさを挙げ、次回のユニバーシアード大会に向けてそれらの要因について強化していく必要があると考える。ユニバーシアードチームと各大学指導者、学生テニス連盟との連携を図り、大会スケジュールや強化費の見直しを組織的に整備することが急務であり、今後の大学テニスプレーヤーが在学中にツアーを転戦する準備をどのように行うべきかを提言した。
1022 e-Learningシステムと携帯電話を用いたアスリートの新しいコンディショニング管理手法の提案−K大学自転車競技部の事例を通して−
長島未央子(鹿屋体育大学),黒川剛(鹿屋体育大学),和田智仁(鹿屋体育大学),荻原康幸(九州工業大学),山本正嘉(鹿屋体育大学)

K大学の自転車競技部では競技力向上のため、手書きによる記録表を用いて選手のコンディショニング管理に取り組んでいた。しかし、近年所属選手の増加や競技力の向上に伴い、全国各地で合宿や遠征を行う選手が増加し、体調管理に対する個別の対応が困難となった。そこで、学内で活用されているe-Learningシステムに着目し、携帯電話を活用して、日々の体調を入力させる新しいコンディショニング管理に取り組んだ。入力項目は、起床時心拍数、練習距離、サプリメントの摂取状況、体調、薬服用の有無などを設定した。入力された情報は、翌朝にスタッフが確認を行い、体調不良者およびその対応方法を監督およびトレーナーにメールで連絡し、選手への対応を行った。システム導入当初と導入から1年後の体調不良の申告件数を比較した結果、体調不良者の延べ数は、ほぼ半数に減少していた。これは、日々のコンディションの確認により体調不良になる前の予防に対する指導、さらに、初期症状時に即時対応が可能となったことで、症状が悪化するケースが減少したためであると考えられた。
1021 高度に対する個人内および個人間での適応状況の違いを考慮した低酸素トレーニング処方の成功事例−自転車ロード競技選手を対象として−
清水都貴(チームブリヂストン・アンカー),安藤隼人(ミウラ・ドルフィンズ),黒川剛(鹿屋体育大学),山本正嘉(鹿屋体育大学)

K大学自転車競技部のロード選手は,過去数年間,常圧低酸素室を用いてliving low-training high方式の低酸素トレーニングを行ってきた.このうちの1名(MS)は,大学入学後の1年次から3年次まで,3年間連続でこのトレーニングを行ったが,その効果は1年次が最も大きく,その後は年々小さくなっていった.その原因として,高度を毎年,2000m相当の酸素濃度に設定していたために,低酸素環境に対する馴れが生じ,トレーニング刺激が弱まったことが考えられた.そこで4年次には,トレーニング期間中に生じる低酸素環境への適応状況にあわせて,高度を上昇させるというガイドラインを作成・導入した.その結果,MSは再び1年次のような大きなトレーニング効果を得ることができた.またこのガイドラインを他の4名の選手にも適用したところ,いずれの選手にも良好な結果が得られた.以上の結果から,低酸素トレーニングにおいて高度設定を行う際にも,一般的な持久力や筋力のトレーニングと同様,過負荷および個別性の原則を考慮することが重要であると考えられた.
1019 攻撃剣道を支える基礎的修錬に関する検討―鹿屋体育大学の事例―
竹中健太郎(鹿屋体育大学),前阪茂樹(鹿屋体育大学),下川美佳(鹿屋体育大学)

本研究は、攻撃を主体とする剣道の実践に向けた日々の基礎的修錬の在り方、且つその重要性について、実証的に明らかとするため、鹿屋体育大学(以下鹿体大)の取組を提示する。鹿体大では、攻撃力強化に向け「@打ち切る」「A決まるまで打つ」「B受けたら直ちに打ち返す」の実戦における3つの技術要素の習熟を目指し、伝統的に継承されてきた稽古法を実践している。つまり、攻撃を主体とすること、あるいは防御しても即座に攻撃に転ずる(攻防一致)ことをねらいとして指導を行っている。平成21年度の対外試合において、「技の繋ぎを活用した技」が多く繰り出されるような状況がみられることとなれば鹿体大の稽古法の有用性を指摘し得るものとなる。
鹿体大では実践している各稽古において、上述の三要素を選手に徹底させている。本研究では、これらの指導を通して得られたと考えられる各稽古のねらいや留意点、着眼点等を整理し、基礎的修錬における基本的な竹刀操作や体捌きの位置づけや応用について、その有用性を提言する。攻撃剣道を目指した取組を明確にした基礎的な修錬の重要性が示唆される。
1020 小学校における業間中休みを使ったコーディネーションプログラムの効果 - すばやい動きに着目して
安光達雄(順天堂大学),野川春夫(順天堂大学)

本研究は,業間中休みを使った短時間のコーディネーションプログラムが小学生のすばやい動きの向上にどの程度有効であるかを検証することを目的とした.8〜9歳の児童62名(介入群31名,非介入群31名)を対象に,介入群は,4週間のコーディネーションプログラムを業間中休みの20分間を利用して行い,1週あたり平均3回,計12回実施した.1回あたり10分間前後のプログラムを行い,プログラムの前後である6月27日と7月19日に両群とも反復横とびを計測した.その結果,交互作用が認められた(F(1,60)=8.15, p<.01).多重比較検定の結果,介入群はプログラム後において非介入群に比べ,得点が有意に高く,プログラム前からプログラム後の反復横とび得点が有意に上昇した. これらのことから業間中休みを使った短時間のコーディネーションプログラムは,小学生のすばやい動きを向上させるプログラムとして有効といえよう.
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